vol.75
- 全図協の活動のさらなる充実を目指して
- 一般社団法人 全国図書教材協議会会長
- 佐野 金吾
昨年9月に発足した一般社団法人全国図書教材協議会(全図協)の初年度の事業は、3月の東日本大震災の影響で若干の見直しを行いましたが当初の目的を無事に達成できそうです。これも会員の皆様のご理解とご協力のおかげと感謝しています。
事業として特記すべきは東日本大震災に際しては迅速に対策委員会を立ち上げ復興支援に取り組んだことです。おかげさまで会員の皆様の協力によりまして多くの義援金を集めることができ、被災された方々の復興のお手伝いができました。しかし、このたびの災害では会員の皆様だけでなく、多くの学校、児童生徒が被災し、学校教育はさまざまな課題に直面しています。なかでも、被災地の会員の皆様はいち早く学校に駆けつけ、必要とする教材・教具の整備に積極的に関わったり、文房具や教材キットを失くした児童生徒への支援活動を行ったりしています。
学校教育が正常に活動するには、まだまだ多くの時間を必要とするでしょうし、教育委員会などの公的機関では対応の困難な状況がさまざまに生じることも予想できます。全図協は、学校や児童生徒の個々の状況に応じた個別の支援活動ができることを強みとしています。
全図協は図書教材業界の安定と発展を図ることとともに小・中学校教育の振興に寄与し社会への貢献を目的としています。全図協としては被災された会員の方々への復興活動へのお手伝いとともに被災地の児童生徒の誰もが安心して学校生活を過せるよう、組織をあげて支援活動に取組むことが重要です。全図協の強みを活かして個々の状況に適切に対応した会員の活動は、社会から認知され、全図協としての活動の充実に結び付きます。今後も、息の長い支援活動に向けて、一層のお力添えをお願いします。
〜図書教材新報vol.75(平成23年7月発行)巻頭言より〜