vol.40

成果挙げる幹事会の活動
全国図書教材販売協議会会長
清水 厚実

全販協もスタートして 年を迎えるまでになり、来年は五十周年記念行事などを行うため、その準備が進められているところである。

このたび改訂された学習指導要領では、「確かな学力」を基盤とした「生きる力」をはぐくむことを基本理念としている。

この間、都道府県協会は、多くの困難を克服しながらも着実に成長し続け、 都道府県に 協会(東京、神奈川、大阪は小・中学校別に協会がある)が組織され、会員販売店のために必要で意義ある事業、活動が積極的に行われている。

このなかで、特色ある活動としては、例えば群馬県協会が毎年、ソフトボール大会を開き、会員販売店のトップ並びに従業員をはじめ、出版社の営業担当者、教育委員会や小・中学校の先生方の参加も求め、楽しく意義のある競技を行い、友好関係を深めている。このソフトボール大会により、地域の先生方との関係が一層親密になり、学校訪問の際とは違って図書教材供給の在り方や教材改善などについて率直な意見交換などが行われており、大きな成果を挙げている。

また、全販協全体の運営については、都道府県協会長会議幹事会やブロック小・中学部会長会議が、きわめて有効な活動をし、大きな成果を挙げているところである。

具体的には、年三〜四回開かれる理事会に先き立ち、ブロック毎(北海道、東北、北関東、南関東、東海、北信越、近畿、中国、四国、九州の ブロック)に会議を開き、ブロック参加の各協会より、会員の意見、要望、提案など開き、それをまとめて幹事会やブロック小・中学部会長会議に提出し、それを全国的規模で集約し、総括してまとめ、最終的に理事会に提案し協議することにしている。

特に最近は、この協議、集約による提案・要望が業界全体に係ることが多く、出版社側役員も、進んでこれに協力したり、問題解決に努力することを約束することが多くなってきている。業界も戦後 有余年を経過し、まさに成熟時代に入っていることから、幹事会の努力には深い敬意を表しているところである。ただ、販売店と出版社ということで利害の対立することもあるが、最近は、出版社役員も若く優れたトップに替わり、提案、要望を素直に聞き、進んで問題解決に取り組むようになっていることは、誠に喜ばしいことである。

業界は、販売店と出版社が一体となって学校直販システムを守り、日本の教育の進歩と発展に貢献しなければならない重要な使命があるため、このことは素直に業界発展のために大変よいことであると考えている。今年の春の販売合戦をみても、この協力関係による団結が、外部の勢力の進出を許さなかった原動力になっていることから、これからも業界発展のため、さらに団結し、統一して全販協を強くしていかなければならないと念じている。

〜図書教材新報vol.40(平成20年8月発行)巻頭言より〜